補助金・給付金に疲れた人へ。いま行政書士として本音で伝えたいこと
「また新しい補助金が出たらしい」
「申請すればもらえると聞いた」
「周りがやっているから、自分もやらないと損かもしれない」
最近、事業をされている方と話していると、こうした言葉を本当によく耳にします。
一方で、こんな声も増えています。
- 情報が多すぎて、何が正しいのかわからない
- 書類が複雑で、途中で嫌になる
- 時間と労力をかけたのに、結果が出ない
- もらったはいいが、その後が不安
今日は、**「補助金・給付金に少し疲れてしまった方」**に向けて、
元財務担当者として、行政書士として、そして現場に関わってきた一人の人間として、
本音で伝えたいことを書いてみたいと思います。
補助金・給付金は「悪者」ではありません
最初に誤解のないようにお伝えしておきたいのですが、
私は補助金や給付金そのものを否定したいわけではありません。
本当に助けられた事業者の方も、たくさん見てきました。
資金繰りが改善し、新しい一歩を踏み出せたケースもあります。
問題は、
**「使い方」や「向き合い方」**が、少しずつズレてきていることです。
いつの間にか目的が逆転していませんか?
本来、補助金や給付金は
**事業を続けるための“手段”**であって、目的ではありません。
ところが現場では、こんな状態をよく見かけます。
- 事業計画より「申請が通るかどうか」が先に来ている
- 本当はやらない事業内容を、書類上だけ作っている
- 「もらえるからやる」という判断になっている
これが続くと、どうなるか。
- 本業がおろそかになる
- 判断基準が外部依存になる
- 経営者自身が疲弊していく
結果として、
**「補助金疲れ」「給付金疲れ」**が起きてしまうのです。
書類がつらいのは、あなたのせいではありません
「自分は経営者としてダメなんじゃないか」
「こんな書類も理解できないのか」
そう感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、
はっきり言います。
あの書類がつらいのは、当たり前です。
- 制度の言葉が専門的すぎる
- 解釈に幅がありすぎる
- 書いてある通りにやっても通らないことがある
これは、能力や努力の問題ではありません。
制度そのものが、現場感覚とかけ離れている部分があるのです。
「もらえるかどうか」より大切な視点
行政書士として相談を受ける中で、
私が一番大切にしている問いがあります。
それは、
「この制度は、あなたの事業の流れに合っていますか?」
という問いです。
- 今の売上構造と合っているか
- 人手や時間に無理は出ないか
- 終わった後に、負担だけが残らないか
これを確認せずに進むと、
たとえ補助金が入っても、心が軽くならないことがあります。
制度は冷たい。でも、人は冷たくなくていい
制度は、ルールです。
感情は考慮されません。
- 忙しい
- 不安が強い
- 家族の事情がある
こうしたことは、原則として書類には反映されません。
だからこそ、
人が人に寄り添う役割が必要だと思っています。
申請書類を「作る人」ではなく、
**「一緒に考える人」**がそばにいるかどうかで、
結果以上に、過程のしんどさが大きく変わります。
「やらない」という選択も、立派な判断です
これは意外と伝えにくいのですが、
私は時々、こうお伝えします。
「今回は、無理にやらなくてもいいと思います」
制度を使わないこと=消極的
ではありません。
- 今は本業に集中した方がいい
- 時期が合っていない
- 別の方法の方が安全
そう判断することは、
経営者として、とても健全です。
疲れているときは、立ち止まっていい
補助金・給付金の情報は、これからも出続けるでしょう。
焦らせるような言葉も、なくならないと思います。
でも、
全部追いかける必要はありません。
- いま本当に必要か
- 自分の事業に意味があるか
- 自分の心がついてきているか
これを一度、静かに考える時間を持ってほしいのです。
最後に:本音で言います
補助金や給付金は、
「うまく使えば助けになる」けれど、
「振り回されると苦しくなる」ものです。
私は、
- 無理に勧めることもしません
- 通るかどうかだけを目的にもしません
ただ、
あなたの事業と人生が、少しでも楽になる方向を
一緒に考えたいと思っています。
もし今、
「正直、少し疲れたな」
そう感じているなら、それは自然な感覚です。
立ち止まっていい。
考え直していい。
相談していい。
そのために、私たち専門家がいます。
