
「経営者は孤独だ」と言われることがあります。会社の舵を握るその立場は、華やかに見える反面、重い責任と常に向き合いながら決断を迫られる日々が続きます。特に、地方都市である福井においては、相談できる相手の少なさや、地域的な人間関係の距離感から、経営上の悩みを一人で抱え込んでしまうケースが少なくありません。
私は、長年にわたり財務の現場で企業の資金繰りや会計、経営戦略に関わってきた経験を持ち、現在は特定行政書士・申請取次行政書士として福井で活動しています。実績はまだ多くありませんが、「話を聞くこと」「寄り添うこと」に重点を置いた支援を心がけています。この記事では、経営者が抱える孤独の実態と、私たち専門家が果たせる役割について考えてみたいと思います。
■福井の経営者が抱える「孤独」の現実
福井県は中小企業の割合が非常に高く、経営者が複数の役割を兼ねることが当たり前になっています。営業も現場も経理も、すべてを一人でこなす社長も多く、「誰かに相談する」という時間すら作れないというのが実情です。
また、地方ならではの地域コミュニティの強さゆえに、悩みを外に出すことにためらいを感じてしまうこともあります。「こんなことを話したら周りに知られてしまうのではないか」「弱い自分を見せたくない」といった思いが、さらに孤独感を深めていきます。
私自身、財務担当として多くの経営者と接する中で、「数字の話をしながら、実は誰にも言えない本音を話していた」と感じる場面が多くありました。資金繰りや売上の裏には、経営者の「不安」や「焦り」が見え隠れしています。
■行政書士という立場からできること
特定行政書士は、行政への各種申請手続きや不服申立ての代理ができる国家資格であり、申請取次行政書士としては、外国人の在留手続きも扱えます。これらの業務は一見すると「事務的」なイメージを持たれるかもしれませんが、実際には、経営者との対話が重要な業務の一部です。
「こういう手続きをしたい」と言われても、その背景には「事業を拡大したい」「人材を確保したい」「資金繰りが厳しい」といった経営判断が存在します。私は、この“背景にある声”に耳を傾けることを大切にしています。
実績としてまだ多くの事例はありませんが、例えば「補助金を申請したい」という相談の中に、「事業がうまくいっていないことを誰にも言えない」という本音が隠れていたり、「外国人を雇用したい」という希望の裏に、「今の人材では限界がある」という危機感があることも少なくありません。
■財務経験が支える「気づきと共感」
行政書士としての仕事において、私の財務経験は大きな武器になっています。帳簿や試算表を見るだけで、企業の状況がある程度把握できるのはもちろん、経営者が今どのような局面に立たされているかも推測できます。
特に資金繰りや利益率などの数値は、経営者のストレスの大きな原因です。だからこそ、単なる法務手続きにとどまらず、「数字の話もできる相談相手」として存在することで、経営者の不安を少しでも軽減できると考えています。
顧問税理士や社労士が既にいる場合でも、「第三者の視点で話を聞いてくれる存在」がいることで、経営者は安心して心の内を話せるようになります。これは、行政書士だからこそ担えるポジションでもあります。
■「聞く力」が信頼を生む
私は、まだ経験の浅い行政書士ですが、「聞く力」に自信があります。財務の現場でも、数字だけでなく経営者の話をじっくり聞くことで、トラブルの予兆を察知できたことが何度もありました。行政書士になった今も、その姿勢は変わっていません。
福井では、オンラインではなく「対面でしっかり話したい」という経営者が多く、信頼関係の構築には時間がかかる傾向があります。その分、一度関係が築かれると長く続くのも特徴です。だからこそ、焦らず、誠実に、一人ひとりと向き合うことが重要だと考えています。
行政書士の業務は、許認可や契約書作成、外国人雇用支援など多岐にわたりますが、これらはすべて「経営者の決断」に関わる場面です。単なる事務処理ではなく、「その決断に寄り添える専門家」でありたい――そう願いながら、日々の業務に取り組んでいます。
■経営者の孤独に寄り添うとはどういうことか
孤独な経営者にとって、最も必要なのは「安心して話せる相手」です。それは、経営のすべてを理解している必要はなく、「話を最後まで聞いてくれる」「判断を急かさない」「否定しない」という姿勢の中に、信頼が生まれるのだと思います。
行政書士としての知識と経験を活かしながら、経営者の不安や疑問に対して、冷静かつ温かく対応すること。それが、私の目指す「寄り添う専門家」の姿です。
■まとめ:福井の経営者のそばにいる行政書士として
福井で事業を営む経営者の皆さまへ。もし、誰にも言えない不安や、判断に迷っていることがあるなら、一度ご相談ください。私には、財務の現場で培った経験と、じっくりと話を聞く姿勢があります。
経営の悩みを一人で抱えず、信頼できる専門家と一緒に考えることで、新たな一歩を踏み出せるかもしれません。どんな小さなことでも結構です。ぜひお気軽にご相談ください。
【対応業務】
・法人設立、契約書作成、各種許認可申請
・在留資格(ビザ)申請、外国人雇用支援
・経営者の悩みに寄り添う経営相談
【対応エリア】
福井県内全域・近隣県
※現在兼業中のため、対応にお時間をいただく場合がございます。
行政書士中川まさあき事務所(福井県越前市)