新年度、立て直せる組織が一番強い ――数字と判断軸を整える話
新年度、立て直せる組織が一番強い。
――数字と判断軸を整える話
福井県越前市|特定行政書士/ 中川正明
新年度を迎えると、組織の空気が変わります。
人事、予算、方針、数字。
一見すると平常運転でも、水面下では「仕切り直し」が始まっています。
この時期、私が経営層や管理職の方にお伝えしたいことは、ひとつだけです。
「立て直せる組織が、結局は一番強い」
過去の判断を責める必要はありません。
必要なのは、現状を正確につかみ、判断軸を整え、次の一手を決めることです。
私は行政書士として制度や手続きを扱う一方、
中堅企業の財務管理、経営企画、内部管理の現場に長く関わってきました。
その経験から断言できるのは、
組織の停滞は、資金不足よりも「判断できない状態」から始まるということです。
中堅・大手企業に多い「見えにくい停滞」
資金は回っている。売上もある。
それでも、こんな違和感を抱えている企業は少なくありません。
- 数字は出ているが、経営判断に使われていない
- 会議は多いが、決まることが少ない
- 責任の所在が曖昧で、判断が先送りされる
- 社長・役員が本音を相談できる相手がいない
- 管理部門が「処理」で手一杯になっている
これらはすべて、
「采配を振るうための数字と人材が噛み合っていない」サインです。
まず整えるのは「3つの判断材料」
立て直しは、大きな改革から始める必要はありません。
私はまず、次の3点を整理します。
① 現金の流れ(実態ベース)
帳簿上の利益よりも、
実際にどのタイミングで、いくら動いているのかを確認します。
差し支えない範囲で、直近の入出金の流れが分かる資料をもとに、
意思決定に使える形に整理します。
② 3〜6か月先までの入金見通し(確度別)
入金は必ず、
「確定」「高確度」「未確定」に分けます。
ここを曖昧にすると、
経営判断は一気に楽観寄りになります。
③ 固定費・変動費の構造
削減の話ではありません。
「どこが経営の自由度を縛っているか」を見極めます。
この3点を揃えるだけで、
経営会議での会話の質が変わります。
打ち手は「財務」ではなく「采配」の問題
多くの場合、課題はノウハウ不足ではありません。
判断する人が、判断できる状態にないことです。
私は、外部の専門家として、
次の役割を担います。
- 数字を「説明資料」から「判断材料」に変える
- 感情論になりがちな論点を、事実ベースに戻す
- 社長・役員が本音を出せる壁打ち相手になる
指示を出すのは、経営者です。
私は、そのための参謀役です。
新年度は「制度・許認可」を守りではなく攻めに使う
許認可、補助金、制度対応。
本来は、経営戦略と連動させて使うものです。
申請のために計画を作るのではなく、
経営の意思決定に使った計画を、申請に転用する。
この順番にすると、
制度対応が経営の足を引っ張ることはありません。
相談は「弱さ」ではなく「経営技術」
立場が上がるほど、
率直な相談相手は減ります。
だからこそ、外部に、
利害関係のない実務家を持つ意味があります。
私は、迎合しません。
しかし、否定もしません。
現実を整理し、選択肢を示し、
最終判断は経営側に委ねます。
最後に:今年度のテーマは「整えて、任せる」
新年度に必要なのは、根性論ではありません。
判断できる状態を整えることです。
数字を整える。
判断軸を整える。
役割分担を整える。
その上で、人に任せる。
それができる組織は、強い。
もし今、
「自分しか判断できない状態」に違和感があるなら、
それは立て直しのサインです。
新年度のタイミングで、
一度、整理のためのご相談に来てください。(土日祝日、平日夜間のみ対応)
(追伸)
私は「何でも請け負う専門家」ではありません。
しかし、「最後まで責任を持って考える参謀役」であることは約束できます。
