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福井・北陸エリアの企業必見!建設業における技術者不足問題とその解決法

福井・北陸エリアの企業必見!建設業における技術者不足問題とその解決法

福井・北陸エリアの建設業が直面する技術者不足問題とその解決法|営業所技術者・主任技術者・監理技術者まで行政書士が解説

福井県をはじめ北陸エリアの建設業界では、近年、技術者不足が大きな経営課題となっています。

建設業における人材不足というと、現場作業員の不足を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、建設会社にとってより深刻なのは、建設業法上必要とされる営業所技術者等、主任技術者、監理技術者といった技術者を確保できないことです。

技術者が不足すると、建設業許可の取得・更新が難しくなるだけでなく、公共工事への入札、元請からの受注、現場管理、会社の信用にも大きな影響を及ぼします。

特に福井県や北陸地方では、中小規模の建設会社が多く、長年会社を支えてきたベテラン技術者の高齢化や退職により、許可維持に不安を抱える企業が増えています。

さらに、令和6年12月13日から建設業法の一部改正が施行され、従来の「専任技術者」は「営業所技術者等」という名称に変更されました。また、一定の条件を満たす場合には、営業所技術者等や監理技術者等の兼務が認められる制度も整備されています。

本記事では、福井・北陸エリアの建設会社の皆様に向けて、技術者不足の背景、建設業法で求められる技術者の違い、制度改正のポイント、経営上のリスク、具体的な対応策を、行政書士の視点から詳しく解説します。


なぜ今、建設業で技術者不足が深刻化しているのか

建設業界では以前から人材不足が課題とされてきましたが、現在は単なる人手不足ではなく、資格や実務経験を備えた技術者不足が深刻化しています。

技術者の高齢化

建設業では、長年現場を支えてきたベテラン技術者が高齢化し、定年退職や体調不良によって現場を離れるケースが増えています。

福井県内でも、一人の資格者が会社の許可要件や現場管理を支えている会社は少なくありません。その方が退職すると、建設業許可の維持や受注体制に大きな影響が出る可能性があります。

若手人材の確保が難しい

若年層の建設業離れも大きな課題です。建設業は地域インフラを守る重要な仕事ですが、若い世代には「大変そう」「休みが少なそう」といったイメージを持たれることもあります。

また、地方では都市部への人材流出もあり、福井・北陸エリアの中小建設会社にとって、若手を採用し、資格取得まで育てることは簡単ではありません。

工事需要は続いている

道路、橋梁、上下水道、公共施設、防災・減災工事など、地域インフラの維持管理需要は今後も続きます。

つまり、仕事はあるのに、技術者がいないため受注できないという状況が起こりやすくなっています。


建設業法で求められる主な技術者とは

建設業許可や工事現場の運営では、法律上、一定の技術者を配置する必要があります。

特に重要なのが、次の4つです。

  • 営業所技術者等
  • 主任技術者
  • 監理技術者
  • 配置技術者

営業所技術者等(旧 専任技術者)

営業所技術者等とは、建設業許可を取得・維持するために営業所ごとに配置する技術者です。以前は「専任技術者」と呼ばれていましたが、令和6年12月の建設業法改正により「営業所技術者等」という名称になりました。

営業所技術者等は、営業所において請負契約の技術的な確認や、工事内容に応じた技術判断を行う重要な存在です。

主な要件としては、施工管理技士などの国家資格を有していること、または一定年数以上の実務経験を有していることが求められます。

主任技術者

主任技術者は、工事現場ごとに配置される技術者です。原則として、建設業者が工事を施工する場合には、請負金額の大小にかかわらず主任技術者を配置する必要があります。

主任技術者は、施工計画、工程管理、品質管理、安全管理、下請業者への技術指導など、現場運営の中核を担います。

監理技術者

監理技術者は、元請業者が一定額以上の下請契約を締結して工事を施工する場合に必要となる技術者です。

主任技術者よりも高度な管理能力が求められ、下請業者全体を含めた施工体制の管理、品質確保、安全管理、工程調整などを行います。

公共工事や大規模工事では、監理技術者の資格者証や講習修了の確認が厳格に行われます。

配置技術者

配置技術者とは、工事現場に配置される主任技術者や監理技術者を総称する言葉です。

「配置技術者が足りない」という場合、多くは主任技術者または監理技術者を現場に配置できない状態を指します。

区分配置場所主な役割
営業所技術者等営業所建設業許可を維持するための技術管理
主任技術者工事現場施工管理・品質管理・安全管理
監理技術者大規模工事現場下請全体を含む施工体制の管理
配置技術者工事現場主任技術者・監理技術者の総称

令和6年建設業法改正で何が変わったのか

令和6年12月13日から、建設業法の技術者制度に関する重要な改正が施行されました。

今回の改正では、技術者不足に対応するため、監理技術者等の専任義務の合理化や、営業所技術者等の職務の特例が設けられています。

専任技術者から営業所技術者等へ

従来の「専任技術者」は、「営業所技術者等」という名称に変更されました。

名称は変わりましたが、建設業許可を取得・維持するために重要な人的要件であることに変わりはありません。

「専任技術者という制度がなくなった」と誤解してはいけません。あくまで名称と運用の整理が行われたものであり、営業所に必要な技術者であることは変わりません。

一定条件のもとで兼務が可能に

改正により、一定の条件を満たす場合には、営業所技術者等が工事現場の主任技術者または監理技術者を兼務できる場合があります。

また、監理技術者等についても、情報通信技術などを活用して工事現場の状況を確認できる場合には、一定額未満の工事について兼務が認められる制度が整備されています。

国土交通省の資料では、監理技術者等の専任配置の特例として、請負代金が1億円未満、建築一式工事の場合は2億円未満の工事が対象とされています。

兼務には厳格な条件がある

ただし、兼務は無条件に認められるものではありません。

営業所と現場の距離、工事内容、請負金額、ICTの活用状況、連絡体制、現場管理に支障がないことなど、複数の要件を満たす必要があります。

また、公共工事では、発注者ごとに独自の運用や条件が設けられていることもあります。

そのため、「法律上は可能そうだから大丈夫」と自己判断するのではなく、事前に発注者や専門家へ確認することが重要です。


技術者不足が建設会社に与える5つの経営リスク

1. 建設業許可を維持できなくなる

営業所技術者等が退職し、後任者を確保できない場合、建設業許可の要件を満たさなくなる可能性があります。

許可要件を欠いた状態を放置すると、行政からの指導や、場合によっては許可取消しにつながるおそれもあります。

2. 工事を受注できなくなる

主任技術者や監理技術者を配置できなければ、工事を受注したくても受注できません。

これは売上機会の損失であり、会社の成長を止める大きな要因になります。

3. 公共工事の入札に影響する

公共工事では、配置予定技術者の資格や実績が重視されます。

技術者が不足している場合、入札に参加できない、落札しても契約できない、という事態が起こる可能性があります。

4. 行政監査で指摘を受ける

営業所技術者等の常勤性や、主任技術者・監理技術者の配置状況、雇用関係、実務経験資料が不十分な場合、行政監査や立入検査で指摘を受ける可能性があります。

5. 会社の信用低下につながる

技術者不足により受注辞退や工期遅延が続くと、元請企業や発注者からの信用低下につながります。

建設業において信用は大きな財産です。技術者体制の整備は、会社の信用を守るためにも重要です。


福井県で多い技術者不足の相談事例

ケース1:営業所技術者等が突然退職した

長年会社を支えてきた資格者が突然退職し、建設業許可の維持が不安になるケースです。

この場合、まずは社内に代替できる資格者や実務経験者がいないか確認します。

あわせて、退職日、届出期限、許可要件の充足状況を確認し、速やかに行政庁へ必要な手続きを行う必要があります。

ケース2:資格はないが10年以上の実務経験者がいる

建設業許可では、国家資格だけでなく、一定の実務経験によって技術者要件を満たせる場合があります。

ただし、「長く働いていた」というだけでは不十分です。工事請負契約書、注文書、請書、工事台帳、工事経歴書、雇用関係資料など、客観的な証明資料が必要になります。

ケース3:公共工事を受注したいが配置技術者が足りない

公共工事では、配置予定技術者の資格や実績が入札・契約の重要な条件になります。

受注機会を逃さないためには、日頃から複数名の技術者を育成し、資格取得を支援する体制が必要です。

ケース4:事業承継したいが後継者に資格がない

福井県内でも、建設会社の事業承継に関する相談は増えています。

後継者に経営意欲があっても、建設業許可に必要な技術者要件を満たしていなければ、スムーズな承継が難しくなります。

事業承継を考える場合は、数年前から資格取得や実務経験の積み上げを計画的に進めることが重要です。


技術者不足への具体的な解決策

1. 資格取得支援制度を整える

施工管理技士などの資格は、会社にとって重要な経営資源です。

受験料、講習費用、教材費、試験前の学習時間確保などを会社が支援することで、社員の資格取得意欲を高めることができます。

2. 若手社員を早めに育成する

技術者は短期間では育ちません。資格取得にも実務経験にも時間がかかります。

ベテラン社員が元気なうちに、若手社員へ技術や現場経験を引き継ぐ仕組みを作ることが重要です。

3. ベテラン技術者の再雇用を検討する

定年後の再雇用や短時間勤務などにより、経験豊富な技術者に引き続き会社を支えてもらう方法もあります。

ただし、営業所技術者等や配置技術者として認められるには、常勤性や雇用関係などの要件確認が必要です。

4. ICTを活用する

遠隔臨場、施工管理アプリ、オンライン会議、写真管理システムなどを活用することで、限られた技術者でも効率的に現場管理を行いやすくなります。

制度改正でも、情報通信技術の活用は重要な前提の一つとされています。

5. 技術者台帳を整備する

社内の技術者について、資格、実務経験、担当工事、雇用形態、社会保険加入状況などを一覧化しておくことをおすすめします。

技術者台帳を整備しておくことで、許可更新、業種追加、入札、監査対応の際に慌てず対応できます。

6. 行政書士に早めに相談する

建設業許可や技術者配置の判断は、制度が複雑で、会社ごとに事情が異なります。

特に実務経験証明、営業所技術者等の変更、主任技術者・監理技術者の兼務、事業承継に伴う許可維持などは、早めに専門家へ相談することでリスクを減らすことができます。


行政書士がサポートできること

行政書士は、建設業許可の申請だけでなく、許可取得後の維持管理や技術者要件の確認についてもサポートできます。

  • 建設業許可の新規申請
  • 建設業許可の更新申請
  • 業種追加申請
  • 営業所技術者等の変更届
  • 実務経験証明資料の整理
  • 主任技術者・監理技術者の配置確認
  • 経営事項審査への対応
  • 公共工事入札に向けた体制確認
  • 事業承継時の許可維持相談

建設業許可は「取って終わり」ではありません。

許可取得後も、営業所技術者等、経営業務の管理責任者、社会保険、決算変更届、更新申請など、継続的な管理が必要です。


よくある質問

Q. 専任技術者はなくなったのですか?

いいえ。名称が「営業所技術者等」に変更されましたが、建設業許可に必要な技術者要件がなくなったわけではありません。

Q. 営業所技術者等は現場の主任技術者を兼務できますか?

一定の条件を満たす場合には兼務できることがあります。ただし、請負金額、営業所と現場の関係、ICT活用、連絡体制、現場管理への支障の有無などを確認する必要があります。

Q. 実務経験だけで営業所技術者等になれますか?

業種や経験年数、証明資料の内容によっては可能な場合があります。ただし、客観的な資料による証明が必要です。

Q. 技術者が退職した場合、すぐ相談した方がよいですか?

はい。営業所技術者等や配置技術者の退職は、許可維持や受注体制に直結します。退職が決まった段階で早めに相談することをおすすめします。

Q. 福井県外の北陸エリアでも相談できますか?

ケースによって対応可能です。また、必要に応じて各地域の専門家と連携することもできます。


まとめ:技術者不足は建設会社の将来を左右する経営課題です

福井・北陸エリアの建設業界において、技術者不足は今後ますます重要な経営課題になります。

営業所技術者等、主任技術者、監理技術者を適切に確保できなければ、建設業許可の維持、公共工事の入札、元請からの受注、事業承継、会社の成長に大きな影響が出ます。

一方で、制度改正により、一定条件のもとで技術者の兼務が認められるなど、企業にとって活用できる選択肢も広がっています。

大切なのは、制度を正しく理解し、自社の技術者体制を早めに確認することです。

「今は何とか回っているから大丈夫」と考えていても、資格者の退職、病気、事業承継、受注拡大のタイミングで、一気に問題が表面化することがあります。

建設業許可は、会社の信用を支える大切な基盤です。

技術者不足に不安がある場合は、早めに専門家へ相談し、許可維持と受注機会を守る体制を整えていきましょう。

福井・北陸エリアの建設業許可・技術者配置でお困りの方へ

当事務所では、福井県を中心に、建設業許可、営業所技術者等の確認、実務経験証明、許可更新、業種追加、事業承継に関するご相談を承っています。

「営業所技術者等が退職しそう」 「主任技術者を配置できるか不安」 「実務経験で許可要件を満たせるか確認したい」 「建設業法改正後の兼務制度を知りたい」

このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

制度の確認だけでなく、会社の将来を見据えた技術者体制づくりまで、実務に寄り添ってサポートいたします。

行政書士中川まさあき事務所(福井県越前市)

本記事の内容は、執筆時点で確認できる法令・公的情報等に基づいて作成しています。建設業法、技術者配置、建設業許可、助成金・補助金等の制度は、法改正や運用変更により内容が変わる場合があります。実際の手続きや判断にあたっては、必ず国土交通省、福井県、各自治体、所管行政庁などの公的機関の最新情報をご確認ください。個別の事情により取扱いが異なる場合もありますので、不明点がある場合は専門家へご相談ください。

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