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合同会社(持分会社)の特徴とメリット|株式会社との比較から見える本質

合同会社(持分会社)の特徴とメリット|株式会社との比較から見える本質

合同会社(持分会社)の特徴とメリット|株式会社との比較から考える会社形態の選択

前回の記事では、株式会社と合同会社の一般的な比較について整理しました。 今回は、合同会社が属する「持分会社」という枠組みに焦点を当て、 株式会社と合同会社の本質的な違いを改めて確認しながら、合同会社を選択するメリットを掘り下げていきます。

■ 合同会社は「持分会社」の一種

会社法第3編では「持分会社」について定められており、合同会社はその1つの類型です。 持分会社には次の3種類があります:

  • 合名会社(無限責任社員のみ)
  • 合資会社(無限責任社員+有限責任社員)
  • 合同会社(有限責任社員のみ)

ここでいう「社員」とは、会社法上の出資者を意味します。 株式会社の「従業員」のことではありません。

■ 持分会社の代表者は「代表社員」

会社法599条のとおり、業務を執行する社員は会社を代表するとされており、 合同会社においても、出資者=業務執行者=代表社員という構造が基本となっています。

● 株式会社でいえば「社長」に相当

合同会社の代表社員は、株式会社でいう代表取締役に相当します。 肩書は違っても、法的な代表権を持ち、会社の意思決定を担う立場です。

● 複数社員の場合は代表社員が複数になることも

業務執行社員が2名以上いると、原則として全員が会社を代表できることになります。 合意形成が難しいとトラブルになることもあるため、定款で権限を明確化しておく必要があります。

■ 合同会社が有利になるケースの具体例

では、株式会社ではなく合同会社を選ぶことにどんなメリットがあるのでしょうか。 実際のケースを挙げてみます。

● 例:二人で始める会社で、出資額に差がある場合

仮に二人の仲間が合同会社を設立するとします。

  • Aさん:1,000万円出資できるが、業務経験がない
  • Bさん:100万円の出資だが、実務のノウハウが豊富

株式会社であれば、一般に出資割合に応じて株主の影響力が変わり、 経営権も株の比率と連動するケースが多くなります。

しかし、合同会社の場合は、出資額の大小に関わらず、業務執行に関する権限は対等です。 この仕組みは、資金力と実務力を組み合わせて共同経営したいケースに向いています。

● ただし、意見対立が頻発する場合はデメリットに

代表社員が複数いる合同会社では、合意形成が難しいと経営が停滞するリスクもあります。 仲間同士での設立こそ、価値観や役割分担の事前確認が不可欠です。

■ 合同会社のメリット(株式会社と比較して)

  • 定款認証が不要 → 設立費用が安い
  • 登記費用も株式会社より低い
  • 運営が柔軟で、ランニングコストも少ない
  • 決算公告の義務がない
  • 利益配分を出資比率と無関係に決められる

「代表取締役」という肩書にこだわらず、 身軽に・小回りよく会社運営をしたい人に向いているといえます。

■ 大企業でも合同会社は採用されている

合同会社というと「小規模向け」というイメージを持たれがちですが、 実はAmazon Japan や Apple Japan など外資系大手も合同会社(LLC)を採用しています。

これは、国際的に見れば合同会社(LLC)は非常に一般的で、 日本でも今後さらに活用が進む可能性もあります。

■ 在留資格(経営・管理)との関係で合同会社が選択されることも

外国籍の方が「経営・管理ビザ」を取得して日本で会社を経営する場合、 設立形態として合同会社が候補に挙がるケースもあります。

このような場面では、

  • 入管業務(在留資格)
  • 会社設立(会社法)
  • 許認可(建設業・飲食業など)
  • 税務・財務

など、さまざまな専門家の知見を総合的に組み合わせることが必要になります。

■ まとめ:合同会社は「目的によっては最適な選択」になりうる

株式会社の方が社会的信用力が高いのは事実ですが、 合同会社は費用・柔軟性・機動性という面で優れた会社形態です。

共同経営をしたい場合や、スモールスタートを重視する場合など、 合同会社が最適となる場面は確かに存在します。

※本記事は、2025年時点の会社法および一般的な実務運用に基づいて作成しています。制度や運用は変更される可能性がありますので、最新情報をご確認ください。

行政書士中川まさあき事務所

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