補助金の取扱いは、知らない間に始まり、知らない間に終わる

商工会議所・商工会、銀行、各種団体等からの情報で補助金の受付期間中であることを知ったり、中小企業庁、経済産業省、都道府県・市町村のホームページからたまたま情報を得たりといった機会がなければ、誰からも積極的に「○○の補助金制度を今受付していますよ!」なんて、情報を教えてくれることはありません。
“知らなかった”、“受付が終了していた” ・・・とあきらめることも多いと思います。
また、補助金は、受付が通ったからと言って、必ず、受給が保証されていることはなく、補助金の種類や実施年度によっては、申請に対する採択率が4割程度のものもあるようです。つまり、申請しても、半分以上が否採択となるケースもあり得るというのが現実です。早い者勝ち、知った者勝ち、要領がいい者勝ち・・・という側面もあり、スバシッコイ者が補助金を制すということでしょうか。これは、ある面仕方のないことです。限られた予算の中、限られた方へのみ、要件を満たし、相当性があり、虚偽申請ではない場合など、要件に当てはまるという場合に限り支給するという姿勢は、補助金の支給を決定する側にとって、当然に求められることで、昨今の補助金の不正受給問題が社会問題化する中にあって、ますます厳しいチエックがされるのも止むを得ません。では、日頃から、どのように気を配っていたら、チャンスをつかみ、受付~申請、支給決定へと結び付けていけるでしょうか?これをまとめると以下の通りです。

情報を得る機会を増やす(関連団体行事に参加)
縦横のコミュニケーションを密にする
関連キーワードに留意し、社会情勢を皮膚感覚で感じるようにする
例えば、「省エネ」「物価」「景気」「AI」「効率化」「地元」「SDGs」
「観光」「中小企業」「雇用」「賃金引上げ」・・・・など補助に繋がるキーワードに留意し、 情報を集約できるようにする。こんな補助金があったら私はこんなことがしたい。私の現状 を脱却するためにこんな補助金があったらいいな。・・・・などに関連付ける。
自分の事業所の現状把握と中長期の売上計画、資金計画を常に最新(できれば毎月毎)のもので備え、かつ、投資 計画、効率化計画などを盛り込んだ場合に置き換えることができるよう日頃からシュミレーションしておく。
補助金の電子申請に備え、「gBizIDメンバー」のアカウントを前もって取得しておく。
商工会や商工会議所に発行を依頼する「事業支援計画書」が手続きの要件となっている補助金は、自分か社員などしか対応できない(他人が代理できない)ので、その旨、予め理解しておく。
経営にビジョンを持ち、あるべき将来像を随時更新して描けるよう日頃から心がける
要件に当てはまらないものを無理やり当てはめない。(不正受給につながる)
過去の補助金の実績等を官公署のホームページで調べ、傾向を把握する。
起業家支援プラットフォームの運営会社などが提供するメール配信サービスに登録する
官公署の新着情報リリースのページが、RSS対応になっている場合には、新着・更新情報を自己責任で「RSSリーダー」でまとめて管理する。(必ず情報がUPされるとは限らないし、関係のない新着情報を日々チエックすることに もなり、結果的に見過ごす可能性も高いということはお忘れなく)

以上を心がければ、少ないチャンスを掴む確率も多少上がるかもしれません。

行政書士中川まさあき事務所のホームページ