
日本の場合ですと、日本国内で発行される旅券は外務大臣(実際は、県の窓口などに申請)が発行し、国外での旅券は各在外公館が発行し、在留カードは法務大臣(出入国在留管理庁)が発行することになります。また、査証(ビザ)は、当該国の外務大臣(駐日総領事館・大使館)が発行することになっています。
この際、旅券用写真の規格は、渡航等に関する国際機関である国際民間航空機関(ICAO)の勧告に基づいて定められていますのでそれに従いますが、その他の場合における本人確認等のために必要な写真の規格はそれぞれに違った規格が求められている場合があります。眼鏡をしている方にとっては、大切な情報のひとつと考えられるため今回ご紹介させていただくことにしました。
旅券の写真
パスポート申請用写真の規格(令和7年3月2日更新)は、外務省のホームページによれば次のように注意喚起されています。
旅券用写真の規格は、渡航等に関する国際機関である国際民間航空機関(ICAO)の勧告に基づいて定められています。旅券は海外において唯一の身分証明書であり、旅券用写真は本人確認を行う上で非常に重要です。
渡航者は、不適当な写真を用いた場合には、出入国の際に不利益を被る可能性があります。
また、渡航先国によっては、入国審査等の際に、顔認証技術を用いて渡航者の本人確認を行うこともあります。
したがって、旅券用写真が上記の国際規格に従うものであることが不可欠です。旅券用写真を提出して頂くにあたり、下記お知らせに記載している事項に従い準備をお願いいたします。
詳細につきましては、「旅券用提出写真についてのお知らせ(PDF)
法務省のホームページより」をご覧ください。


ここで、眼鏡をかけた方に向けに、以下のように呼び掛けている点に注目してください。これは、後述する海外のビザ申請の際の写真の規格を意識していることが分かります。
眼鏡
より確実な本人確認のため、眼鏡を外した顔写真を推奨します。眼鏡を着用するとき、色付きのレンズや反射、影があるものは不適当です。また、目を妨げる縁、フレームがないものに限ります。医療上必要とされない限り、サングラスや処方のない色付き眼鏡は不適当です。
尚、オンライン申請における顔写真および自署画像の注意点は、別途規定されていますので、外務省のホームページにてご確認ください。
参考のため、パスポートの手続きに関するリーフレットをあげておきます。


【出典:外務省のホームページより】
米国ビザ用の写真の規格
日本国に対して申請するビザに必要な写真については、旅券の場合と同様に定義付けされているようですが、ここでは、米国ビザを申請する場合に必要な写真の規格を例にあげて、その違いを示していきたいと思います。米国国務省 領事局のホームページによれば、米国のビザ申請に必要な写真の規格は以下のように注意喚起しています。
写真の要件
あなたの写真はあなたのビザ申請の重要な部分です。詳細については、適切な写真を提供する方法について以下の情報を確認してください。一部のビザカテゴリーではデジタル画像が必要ですが、他のビザカテゴリーでは写真が必要です。デジタル画像または写真の受け入れは、申請する米国大使館または領事館の裁量に委ねられます。
写真がすべての要件を満たしていることを確認するために、プロのビザ写真サービスを使用することをお勧めします。
写真またはデジタル画像は、次の条件を満たしている必要があります。
- カラーで
- 頭が 1 インチから 1 3/8 インチ (22 mm から 35 mm) の間、またはあごの下から頭のてっぺんまでの画像全体の高さの 50% から 69% になるようにサイズを設定します。サイズ要件の詳細については、写真合成テンプレートをご覧ください。
- 現在の外見を反映するために過去6か月以内に撮影されたもの
- 無地の白またはオフホワイトの背景の前で撮影
- カメラを正面に向け、全面的に撮影
- ニュートラルな表情で両目を開けた状態で
- 普段普段着ている服装で撮影
- 毎日着用する宗教的な服装を除いて、写真では制服を着用しないでください。
- 宗教的な目的で毎日着用しない限り、髪や生え際を隠す帽子やヘッドカバーを着用しないでください。顔全体が見える必要があり、ヘッドカバーが顔に影を落とさないようにする必要があります。
- ヘッドホン、ワイヤレスハンズフリーデバイス、または同様のアイテムは写真には使用できません。
- 新しいビザの写真に眼鏡を使用することはできなくなりましたが、医療上の理由で眼鏡を取り外すことができないまれな状況を除きます。例えば、申請者が最近眼科手術を受け、申請者の目を保護するために眼鏡が必要な場合。このような場合は、医療専門家/医療従事者が署名した診断書を提出する必要があります。医療上の理由で眼鏡が受け入れられた場合:
- 眼鏡のフレームが目を覆ってはいけません。
- 眼鏡にまぶしさがあって目を覆い隠してはなりません。
- 眼鏡からの影や屈折が目を覆い隠してはなりません。
- 普段、補聴器などを着用している方は、写真に写っているかもしれません。
「写真の例」を参照して、許容される写真と許容されない写真の例を示します。運転免許証などの公的書類からコピーまたはデジタルスキャンした写真は認められません。また、スナップ写真、雑誌の写真、低画質の自動販売機や携帯電話の写真、全身写真は認められません。
米国国務省 領事局のホームページより引用
ここで注目したいのが、新しいビザの写真に眼鏡を使用することができない旨の記述です。原則、眼鏡をかけたままで写真撮影することは許容されていないという点です。近視の方は広い意味では医療上の理由で眼鏡をかけていますが、この近視で眼鏡をかけている場合でも診断書を提出しなければ眼鏡をかけての撮影は出来ないと解されるため、通常の近視と強度の近視などで実際の運用でどの程度厳格に適用されているかについては不明ですので、詳しくは米国国務省 領事局のホームページに記載の連絡先へ問い合わせ下さい。
在留資格関連申請の写真
出入国在留管理庁のホームページによれば、当局への提出写真の規格は以下のように注意喚起されています。
提出写真の規格
各種申請に際し提出していただく写真は、次のとおりです。
また、以下の【適当な写真例】、【不適当な写真例】を参考に、規格にあった写真を提出していただきますようお願いいたします。
なお、指定の規格を満たさない不適当な写真を用いて申請が行われた場合には、写真の撮り直しをお願いすることとなります。出入国在留管理庁のホームページより引用
- 写真のサイズ
縦4センチメートル、横3センチメートル- 申請人本人のみが撮影されたもの
- 縁を除いた部分の寸法が、左記図画面の各寸法を満たしたもの
(顔の寸法は、頭頂部(髪を含む。)からあご先まで)- 無帽で正面を向いたもの
- 背景 (影を含む。)がないもの
- 鮮明であるもの
- 提出の日前6か月以内に撮影されたもの
- 裏面に氏名が記載されたもの(写真を直接申請書の写真添付欄に印刷して提出する場合を除く(注))
(注)申請書等に直接写真を印刷可能かについては、各申請手続のページを御確認ください。
在留資格関連申請に必要な写真に関しては、眼鏡についての記述は特にないようです。従って、ビザ申請時には特段の注意が必要ということになります。
写真に関するまとめ
日本における旅券やビザ申請、在留資格申請等に必要な写真については、眼鏡をかけた状態で撮影されたものでも許容されているようですが、海外のビザ申請(少なくとも米国など)に必要な写真は、原則として眼鏡をはずした状態での撮影がもとめられているようです。ここで、注意しなければならないのは、日本国内における従来までの運転免許証の写真は、眼鏡等の条件が付された運転者で、通常眼鏡をかけて運転しているような場合は眼鏡をかけた状態で撮影するのが通常でしたね。(通常、コンタクトレンズを使用している場合は眼鏡等の条件がつきますが、眼鏡をかけなくてもコンタクトレンズを入れた状態で撮影可)ですから、この意識が強すぎると、眼鏡を外した状態で写真を撮る必要があるということに対して抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、運転免許証の写真の基準をみると、眼鏡をしている方は眼鏡をかけた状態で撮影しなさいとはどこにも記載されていないので、どのような解釈で運用されているかはわからないです。もしかして、昔の解釈から少しづつ変わってきているかもしれませんね。参考までにマイナンバーカードの顔写真についての注記は、以下のホームページから参照できますので宜しければ参照して下さい。
何れにしても、様々な書類の申請の際には、写真に関する注意事項をよく読み、要件にあったものを用意しなければならないという点は揺るがないので、せっかくの申請が補正を求められ大切な時間を費やすことのないよう注意したいものです。不明な点があれば、当局へあらかじめ問い合わせてから対応する姿勢が大切といえます。