はじめての創業融資|個人創業・法人創業どちらにも共通する重要ポイント
日本政策金融公庫などの創業融資では、個人創業と法人創業で必要書類は異なるものの、審査で重視されるポイントは共通しています。
ここでは、創業時に必ず押さえておきたい注意点と、審査を通過するための考え方を、特定行政書士としての視点からわかりやすくまとめました。
■ ① 自己資金は最低10%、可能なら30%を準備するのが理想
創業融資では、自己資金が10%以上あることが基本的な前提とされています。
しかし、実務的には30%前後の自己資金があるほうが、審査は格段に通りやすくなります。
これは「経営者としての覚悟」と「資金繰りの余裕」を示す材料になるためです。
融資担当者は、創業後の事業を安定して運営できるかどうかを最も気にしますので、自己資金の多さは強い信頼の根拠になります。
■ ② 創業計画・資金計画で最重要となる5つのポイント
創業計画書で特に重視される要点は次の5つです。
- 創業の動機や戦略に説得力があるか
・「なぜ創業するのか」「この事業で何を実現したいのか」
・具体性と実現性の高さが問われます。 - サービス・商品の内容や強みが明確か
・他社との差別化ポイント
・顧客に選ばれる理由 - 想定顧客や立地が妥当か
・商圏・競合状況との整合性
・立地戦略の妥当性 - 資金計画が現実的で具体的か
・設備資金・運転資金の内訳
・資金使途の根拠が明確か - 収支予測が無理のない数字になっているか
・売上予測や費用構成が現実的か
・根拠ある数字になっているかどうか
これらの根拠が弱い計画は、どれだけ見た目がきれいでも審査では通りません。
自分が納得し、担当者も腹落ちする内容に仕上げることが絶対条件です。
特に創業計画は、創業者が自分自身の未来を形にしていく作業ですから、時間と体力を要します。
しかし、ここを丁寧に書ききれないと、創業後の安定経営も難しくなります。最も大事な工程です。
■ ③ インターネット申込も可能だが、結局は「面談」が最大のポイント
国民生活事業(日本政策金融公庫)の場合、インターネット申込もできます。
ただし、どちらにしても後日、最寄りの支店から面談日程の連絡があり、担当者と直接話す必要があります。
実務経験上、この面談が最も重要です。
書類だけでは伝わらない熱意や人物像、創業者としての覚悟がダイレクトに伝わる場だからです。
■ ④ 面談では「誠意」「正直さ」「根拠ある説明」がすべて
提出した資料をもとに、担当者へ誠心誠意、自分の想いを伝える必要があります。
隠しごとをせず、誠実に、丁寧に――。ここに創業者としての信頼が現れます。
・なぜ創業したいのか ・どのように事業を育てていくのか ・そのためにどんな準備をしてきたのか ・数字にどう根拠があるのか
これらを具体的にわかりやすく説明できるかが評価を大きく左右します。
■ ⑤ あとは結果を待つだけ
面談までの準備と説明をしっかり行えば、あとは審査結果を待つことになります。
必要に応じて追加資料の提出を求められるケースもありますが、丁寧に対応すれば問題ありません。
■ ⑥ 審査通過後の流れ
審査に通ると、契約書類一式が郵送されてきます。
記載内容を確認し、押印して返送すれば、早ければ3~4日、遅くても1週間ほどで融資が実行されます。
創業融資は「スタートラインに立つための大切な一歩」です。
誠実に準備し、根拠ある計画で臨むことが成功への第一歩となります。
