
日本に在留する外国人の方が、様々な在留資格で在留している間に、結婚・出産となった時は何かと不安な面があるかと思います。そこで、それらのパターンを分かりやすくまとめてみましたので何かの参考になれば幸いです。
まず、日本に在留する外国人の方が結婚する場合において、相手が日本人か外国人かによって対応が分かれます。その上で、ご自分の在留資格と、相手の在留資格に応じて更に対応が分かれます。また、結婚後、出産となった場合、これらの各組み合わせにより対応が分かれることになります。以上を要点をまとめて説明していきたいと思います。
相手が日本国籍の場合
日本に在留する外国人の方が、日本国籍を持つ方と婚姻する場合には、その外国人の方の在留資格を「日本人の配偶者等」という在留資格に変更することが可能となります。この在留資格を得ることで就労に制限がなくなり自由に働くことも可能となります。また、永住の道も開けることにもなります。現在お持ちの在留資格を維持する選択も可能ですが、最終的には変更する方が妥当と考えられます。
日本国で婚姻の際には、外国人の方の母国の駐日大使館・領事館などで婚姻要件具備証明書の発行(発行が困難な場合には出生証明書や独身証明書等)を受け、それを添付して居住する市町村へ婚姻届を提出し、受理されれば婚姻証明書の発行を依頼することができます。さらに、その婚姻証明書を母国の駐日大使館・領事館に持参して婚姻報告をすることになります。婚姻時の名前の性の名乗り方には3通りが考えられ、①別性、②相手の性、③複合姓のいずれかを選択することになります。
婚姻後、出産した場合については、生まれた子はどちらの国籍を選択するかという問題が残ります。原則として、日本でこの条件下で生まれた場合には自動的に日本国籍を取得することになりますが、外国籍を選択する、留保して一定年齢に達してからどちらかを選択する、日本国籍を留保する。などの選択肢も考えられます。これらは当該外国の法律により対応が異なります。
相手が外国籍の場合
日本に在留する外国人の方が、その相手となる外国人の方と婚姻する場合、婚姻の届出に関しては前述と同様(姓については当該外国の法令による)の手続きをとることになりますが、それぞれの在留資格は現在のものを維持することが原則と考えられ、家事に従事するようなケースにおいて、「家族滞在」の在留資格の取得が相手方の在留資格により認められるような場合にはそちらに変更することも考えられます。(特定技能1号同士、技能実習生同士では家族滞在の在留許可は認められない。)尚、どちらか一方が「永住者」の在留資格を持っているような場合には、「永住者の配偶者等」の在留資格へ変更することが可能です。
外国人同士の婚姻のケースで、婚姻後、出産した場合については、生まれた子は日本国籍が与えられることはなく、外国籍を母国への届出により取得することになります。生まれた子に在留資格を取得させるための手続きとして、①14日以内に出生証明書(病院で発行を受ける)と一緒に市町村へ出生届提出、②母国の駐日大使館・領事館への出生届出を提出して旅券の発行を受ける、③30日以内に入管へ在留資格取得申請を行い、在留カードの交付を受ける、④在留カードの交付を受けてから14日以内に、居住する市町村を経由して法務大臣へ居住地の届出を行う。という流れになります。生まれた子についても、親のどちらか一方が永住者の在留資格があれば、「永住者の配偶者等」の在留資格をもって安定的に在留することができるということになります。
ここでの注意点は、出産を日本国内でするか、一旦、帰国して母国で出産するかという点です。親のどちらか一方が永住者であれば、海外から在留資格認定証明書の交付を受けて永住者の配偶者等の在留資格で日本へ入国が可能なので問題ないですが、親がどちらも特定技能1号や技能実習生のような場合にはそうもいきません。家族滞在が可能な在留資格へ努力して変更申請できるよう将来に望みをかけ、将来的には同居して安定的に生活できるよう踏ん張るか、子育てのため帰国して別居をするか、家族全員帰国するかの選択をすることにもなります。
参考になる情報
様々な支援体制が紹介されているサイトもありますので、困ったときは是非参考にして下さい。
【困った時に役立つホームページ】
外国人生活支援ポータルサイト「出産・子育て・教育」 |
母子健康手帳 情報支援サイト |
国際結婚、海外での出生等に関する戸籍Q&A(法務省) |
日本助産師会 |
外国人住民のための出産・育児支援について – 日本産婦人科医会 |
外国人住民のための子育て支援サイト |
技能実習生が妊娠等した場合の基本フローが出入国在留管理庁のホームページで公表されています。


【出典:出入国在留管理庁のホームページ】