株式市場と金融政策

本日、2024年8月5日東京株式市場の日経平均株価は、終値4451円安で引け、1987年ブラックマンデーの3836円安(下落率14.9%)を越える過去最大の下げ幅を記録しました。外国為替市場のドル/円相場も、先月の160円台から、一気に141円台まで円高が進み、先週のブログ記事で、金融政策の経緯を振り返ってみた矢先の出来事で、とても驚いているところです。金融政策は、様々な市場に出来るだけ影響が少ないタイミングを見計らい、言葉の一つ一つも吟味をし、慎重に慎重に議論を重ねようやく決断した利上げに対し、もちろん他の様々な要因も重なったものの、相場はみごとに裏をかいた格好となってしまったとも捉えることができます。私の生きてきた経験から感じることは、対応が遅すぎたり、規制をやり過ぎたり、タイミングを誤ったり、だんまりを漫然と続けたりすることで、本来のあるべき姿とは真逆に向かってしまうといったことが頻繁にかつ、あらゆる局面で起きていたという記憶が実感としてあります。今回の利上げのタイミングは果たしどうだったか。答えは、誰にもわからないというのが結論だと思います。仮に利上げを先伸ばししていたとしても、起こりうることということになります。格言に、「相場は相場に聞け」というのがありますが、結果論は誰でも、どうとでも言えます。改めて、相場は自己責任でということになります。誰の責任でもないのです。かといって、今回のような場合は、というより、こういう時こそ、国際社会などから力強いメッセージが必要だと思います。そして、今回の暴落が一時的な調整局面で終わり、どちらの市場も、安定的な動きに落ちつくことを願っています。