「どのような広告を打てば、集客できるか」のために必要な考え方=ペルソナ(PERSONA)の法則

 集客のために必要なものには、もちろん、デザインの効果も大きいですが、その他にも「ペルソナ(PERSONA)の法則」に沿った戦略が重要なようです。ある意味、デザイン考案の際も、これを意識した作り方が重要ともいえます。
「ペルソナの法則」とは、1999年、著名マーケターである神田昌典(かんだまさのり)氏が提唱した、ユーザーの購買行動を促しやすいメッセージの伝え方を示した法則です。売りたい物やサービスの対象となるお客様像を、よくあるパターン等具体的に仮想設定し、その仮想設定した人物像に対して、ユーザー目線で効果的な集客をしていくというものです。つまり、広すぎるターゲットを意識した広告を打っても、誰にも響かないという考え方が前提となっています。具体的な人物像をターゲットに具体的にアピールしていくことで、その対象見込客に確実に響く効果がある。ということです。もうすでにご存じの方も多いかもしれませんが、再確認する意義は大きいと思います。

「ペルソナ(PERSONA)」
①Problem(問題・悩み)
②Affinity(親近・共感)
③Solution(解決策)
④Offer(提案)
⑤Narrow down (絞込み)
⑥Action(行動)

架空の例をあげて説明していきます。
X企業(売り手)は、水道の蛇口に取り付けるだけで、飛躍的に水道使用量を抑えることができる器具を開発してこれから販売していきたいと考えている。そこで、具体的に見込客対象者A商店を仮想設定していく。

A商店の社長(買い手)は、高騰する水道光熱費を抑えたいと常日頃から悩んでいる。
A商店は、居酒屋を20店舗展開する会社である。
A商店の社長は、いつも忙しく、なかなか営業の相手をしている時間がない。
A商店の社長は、細かなことはあまり気にしないタイプで、小さなことにはあまり興味を示さない。
それぞれの店舗は、すべて各マネージャーに任せきりになっている。

①Problem(問題・悩み)

A商店は、居酒屋店舗は洗い物が多く、水道料負担が毎月大変である。

②Affinity(親近・共感)
実は、X企業の社員食堂においても、日々、300名を超える社員の昼食を提供しており、水道使用量は想像を超えるものとなっており、日ごろから頭を抱えて悩んでいた。(こんな悩みありますよねという共感)

③Solution(解決策)
Xは、自社開発の器具を自社の厨房にとりつけたことで、水道使用量が半分以下におさえられたという実績が得られている。

④Offer(提案)
Xは、この器具を、1か月無料で貸与して節約の効果を実感する提案を企画(無料でお貸ししますから、実際に効果を確かめて下さい。)

⑤Narrow down (絞込み)
Xは、飲食店経営者1日限定100名に限定して、申し込みを受け付け、対象者へ器具を貸与する方法をとります。

⑥Action(行動)
X社は、新聞広告、WEB等により、申込期間、申込時間、申込方法などを告知します。当選対象者に対し、直送若しくは、営業担当者が取り付けに行くかのいずれかを選択可能とする。

以上のような流れです。このような事項を視覚的にアピールして広告を作成していくことになります。
これから広告を企画制作する予定の方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

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