雪囲い作業

 今日は、昨日までのどしゃ降りの雨の日とはうってかわり、早朝から晴れ間が見えるすっきりとした秋晴れの日となりました。地元ではマラソン大会開催の日ということもあって、昨日までの天候がうそのように思えるほどこんなにいい天気になってよかったと思います。さて、早いもので、11月を迎え、雪に対する準備の季節となってきました。私達のほうは、地元の神社当番6名で雪囲いテントなどの設置作業の日です。私たち当番は、年に4.5回の祭事と、このような神社敷地内全体の維持管理、見廻り、賽銭の管理などをしています。それにしても、今日は、天候に恵まれ雨に濡れることもなく作業ができてほんとうに助かりました。昨日の時点では、延期も視野に入れていたくらいですから。

本日、当番である私は、先月の秋祭りで掲揚した神社幕などが大雨で濡れたため神社内で乾燥させており、朝少し早く出てきてそれらの収納作業にあたりました。幕には様々なものがあり10M位の長さのものから数Mのものまで3種類4本の幕類を外で2週間、神社内で2週間以上乾かしてようやく収納できるまでになりました。収納後、8時には全員が集合して鉄ポールのはめ込み作業とテント幕の挿入、張り付け作業などを開始し、終了したのが11時半ごろだったと思いますので、雪囲いテント設定作業としては、約3.5時間の作業時間でした。また、作業にかかる前には、高校生の男子学生が受験の祈願に訪れ、作業に遠慮したのか引き返そうとしたところ、みんなが、呼び止めて無事祈願を終えて帰っていくのを見送ることもできました。

 ところで、この雪囲いテントの設置作業というのが、ほぼほぼ建設現場に従事することに近い内容で、高所作業も伴う危険なものです。メンバーの年齢層は、50代~60代が5名、70代が1名という構成であることからしても、かなり無謀な作業内容となりました。高所が得意な方がお一人おられたためなんとかなったものの、皆が、作業経験がない事務職の方や女性の方が当番ということになると、この作業は避けた方がいいと思えるくらいです。かといって、地元の事は地元でささえていくしかありませんので、また、当番を受けて頂ける方にお願いしていくしかないのでしょうか。とはいえ、去年といい今年といい今のメンバーのみんなは、まじめに出てきてい頂いており大変ありがたいです。 作業も和気あいあいと楽しそうに取り組めています。なかなか、このような活動に参加しない限り、知り合うこともなかった方々とも仲良くなれて、相互の理解も深まり、それぞれの町内の問題なども話し合うきっかけにもつながります。このようなコミュニティの将来のことを私たちが考える立場にはないのですが、このような活動を維持していくのには限界が近いとみんなが感じています。引き受けて頂ける方が非常に少ないことと、引き受け可能な方の高齢化という問題です。

また、対象である神社そのものに目を向ければ、その柱は虫食いかなにかでもろくなっている箇所もあり、金具類等もさび付いており、大きな地震でもおきようものなら崩壊してもおかしくないような状況かもしれません。それでも、毎年、何事もなかったの如く次の当番へと引き継がれていきます。私たちの地区でもこのような問題をかかえていることからすると、日本のいたるところで、このような悩みをかかえる地区が無数にあるということは容易に推測できます。

全体が、自然に、年を重ね、衰退していくという感じです。仕方ありません。これに対しては、大きな資本で再構築するか、莫大な寄付がない限りその先は見えてこない、ということをみんなが皮膚感覚で感じているのです。それでも、地元の神社として大勢の参拝客が絶えない以上、活動を停滞させるわけにはいきません。来月には新嘗祭、そして年末年始、新年祭の祭礼、厄払い神事、そして春には春季祭礼と続きます。みんな健康で、楽しく、明るい生活を送れることを願いつつ。